OCTO社は、コネクテッドビークル業界向けのテレマティクスサービスを提供する世界大手企業で、保険テレマティクスやMobility-as-a-service(サービスとしてのモビリティ:MaaS)事業(カーシェアリング、ライドシェア、レンタカー、車両管理を含む)向けのテレマティクスアプリケーション、システム、高度データ分析ツールの研究、開発、管理を行っています。また、その他のソフトウェアを構築または統合して、顧客にエンドツーエンドのソリューションを提供しています。
OCTO社のテレマティクス・ソリューションは、自動車の使用に関するあらゆる側面の情報処理サービスから、大量のデータを生成します。エンドユーザーがこれらのサービスの恩恵を受けられるようにするため、同社は極めて複雑な従量課金ベースの価格設定を扱えるビリング・決済プラットフォームを必要としていました。決済・ビリング用プラットフォームを自社開発するのは、サービス開発に使えるはずのリソースを当てることになり、非効率的であるため、同社は既存のテクノロジースタックと連携できるクラス最高のソリューションを探していました。
Zuoraのプラットフォームは、従量課金指標に無制限に対応できる柔軟性と、複数の国の税制や政府規制に準拠し、通貨を扱うための機能をOCTO社に提供しました。OCTO社は、Zuoraを既存の技術スタックに統合した商品を、他のMaaSビジネスに再販しています。
新型コロナウイルスの感染拡大時には車両利用率が低下しましたが、OCTO社は、550万人以上のアクティブユーザー、40万台の月間レンタル、450万台以上の管理されたコネクテッドカーおよびスクーターを擁し、着実にユーザー数を増やし続けています。
OCTO社は保険会社、車両管理者、自動車メーカー、カーシェアリング事業者、法人向けカーシェアリング事業者にE2Eカーシェアリング&車両管理ソリューションを提供する、スマートモビリティ企業向けの技術サービス・高度データ分析のプロバイダーです。同社は、欧州と米州で15以上のカーシェアリングおよびレンタルサービスを運営し、550万人以上の登録ユーザーに450万台以上のコネクテッドカーを提供しています。また、2800億マイル以上の走行データを収集し、48万件の保険請求と事故分析データと統合した、世界最大のテレマティクスデータベースを有しています。
同社の主力事業はテレマティクスで、車両使用状況の監視を可能にするコネクテッドセンサーと、生成されたデータの管理・分析に使用されるプラットフォームなどを提供しています。たとえば、OCTOシステムは、車両の位置、速度、アイドリング時間、急な加速やブレーキ、燃料消費量、機械の故障や不具合を記録します。これらのデータストリームは、資産を効率的に管理しようとしている企業にとって必要不可欠です。
情報は得るだけでは意味がありません。問題は、お客様が望んだ成果をもたらし、データを経常収益に変え、その価値を収益化するために何ができるかということです。
コネクテッドカーのデータを収益化するには、企業は使用量ベースのデータに基づく価格設定と請求ができなければなりません。このデータは、個々のユーザーのエクスペリエンスにより異なるため、ドライバーごと、および車両ごとに大きく変動します。さらに、コネクテッドカーの価格設定では、路上アシスタンス、保険、融資など、ドライバーが必要とするすべてのサービスを考慮する必要があります。同社は、この非常に複雑な課金モデルを処理および自動化するのに十分な俊敏性を備えたE2Eのソリューションを探していました。
OCTO社の市場戦略・情報部門長であるTina Martino氏は、「従量課金モデルでは、自社開発するか、外注するかの二択となりますが、当社では、進化するニーズに合わせて成長でき、当社の技術スタックに統合できるため、既に市場でうまく機能しているソリューションを導入するほうが理にかなっているという結論に達しました。それを可能にしたのがZuoraのソリューションです。」
Zuoraプラットフォームは極めてアジャイルであるため、ユーザーエクスペリエンスに重点を置いたコネクテッドカープロバイダーが直面するような、非常に複雑で、かつ繰り返し発生するトランザクションに対応することができます。Zuoraでは、車種、走行距離、使用時間、割引、保証金、外国の運転免許証が使用される場合の追加料金など、カスタム変数に基づいてOCTO社のために価格設定パッケージを容易に作成しました。
同社はすぐにZuoraを顧客であるモビリティ企業で使い始めました。データに基づいた経常収益モデルへの移行を検討している従来のモビリティ企業にとって、最先端のテレマティクスと最新のビリング・価格設定技術を提供する単一のソリューションを備えることは、新しいビジネスモデルへの移行に対する不安を軽減し、アジリティを促進しました。
その証拠に、お客様は増え続けています。Zuoraが可能にした新しいパッケージングと従量課金モデルオプションは、OCTO社のお客様に特に人気で、このオプションを選ぶお客様は2020年に40%増加しました。また、Zuoraと連携したことで、OCTO社のお客様は、状況に応じて、新たな従量課金型の継続収益戦略を試したり、従量課金モデルを変化させたりする柔軟性を持つことができ、将来の変化に対応できるようになるでしょう。
「一律的なアプローチでは、すべてのお客様を満足させることはできません。Zuoraを導入したことにより、当社は多様なお客様の多岐にわたるニーズに応え、事業を成長させることができました。当社は、ドライバーの経験によって異なる独自のニーズを満たせるよう、お客様自身がパッケージを100%自由にカスタマイズできるようにしています」と、OCTO社の最高マーケティング責任者であるEdwin Colella氏は語ります。