Cambium Networks社は、ワイヤレスネットワークソリューションの世界的なリーディングプロバイダーで、ネットワークの設計、展開、運用をサポートする高度なソフトウェア分野にもサービスの幅を急速に広げています。
ブロードバンド接続に対応する周波数帯を利用する新しい無線機の商業化という新しいビジネスチャンスの可能性を最大限に利用するため、Cambium社は、従来のハードウェア販売では提供できなかったお客様とのより密接で継続的な関係を必要としていました。
Cambium社は、Zuoraのサポートを受け、無線スペクトルアクセス、クラウドベースのネットワーク管理、同社の無線ハードウェア向けの技術サポートを提供する従量課金モデルのサブスクリプションサービスを開始しました。
Cambium社が提供する、新しいワイヤレススペクトルセグメントにアクセスするためのサブスクリプションベースのソフトウェアはハードウェアの売上を伸ばしただけではなく、従量課金モデルを適用したことで、カスタマーエクスペリエンスを向上させるのにも役立ちました。
Cambium Networks社は、ワイヤレス接続の世界的な大手プロバイダーです。180か国で事業を展開する同社では、有線ネットワークを構築するためのインフラやリソースを持たない過疎地域や発展途上の国・地域のインターネットサービスプロバイダーにサービスを提供することがよくあります。高品質な商品とエンジニアリングの専門知識を備えた同社には、無線技術に関する盤石な基盤があります。米国でCBRS(Citizens Broadband Radio Services)という新しい周波数帯がインターネット用に利用できるようになったとき、Cambium社は、ハードウェアとネットワーク管理サービスを組み合わせた新しいサブスクリプションサービスに商機を見出しました。
CBRSは、より大きな容量を必要とするインターネットサービスプロバイダや、プライベートネットワークを構築しようとしている企業の間で需要がありました。Cambiumは、ハードウェアとソフトウェアのパッケージを、使用ベースのサブスクリプションモデルで提供しています。従量課金制は、顧客にとっては柔軟性と高水準のサービスを提供し、Cambiumにとっては定期収益を得ると同時に、より強固な顧客関係を築くことができます。
しかし、販売店を介してハードウェアを販売することに慣れていたため、サブスクリプションモデルを提供するにあたり、別の種類の専門知識が必要でした。そこで、Zuoraの専門知識が必要となったのです。
「以前は、クラウドベースのサービスに対して料金を請求していませんでした。お客様が購入した無線システムに含まれるパッケージの一部とみなされていたのです」と、Cambium Networks社のソリューション担当バイスプレジデントであるMike Glish氏は説明します。「Zuoraのおかげで、ソフトウェアとサービス自体を優れた製品にする方法を思い描けるようになりました」
Zuoraは、Cambium社に、サブスクリプションビジネスのノウハウと、CBRSアクセスの新しいサービスをローンチするために必要な請求およびビリングプラットフォームを提供しました。サブスクリプション製品である「cnMaestro」とそれに付随する「Domain Proxy」は、Cambium社の無線機やサードパーティのSAS(スペクトラム・アクセス・サービス)ベンダーと連携して、CBRSスペクトルへのアクセスを提供するサービスです。このサービスにより、お客様は無線がCBRSスペクトルで動作するときに、無線ネットワーク(監視、ソフトウェアアップデートの適用、設定など)をシームレスに管理できます。
Zuoraを使用することにより、Cambium社は顧客側の無線で生成された使用状況データを収集して、使用月の後に請求と支払い処理を実行できます。顧客にはクレジットカードまたはACHで直接請求されます。ZuoraのAPIとホスティングされた決済ページにより、同社の決済処理業者とそのまま簡単に連携できました。
2020年4月の発売以来、CBRSソフトウェアサービスを提供するcnMaestroプラットフォームは、新たに大きな収益源となっただけではなく、ハードウェアの販売も増加させることになりました。
次のステップは何でしょうか。2021年1月、Cambium Networks社は2つ目のZuora対応アプリケーションを発表しました。これは、ERPシステムや販売代理店のビリングシステムと連携した同社のXMSネットワーク管理プラットフォームのサブスクリプション更新の見積もりと発注を行うアプリケーションです。これに続いて、来年の初めには、経常収益となるプロダクトとサービスをすべてホストする、Zuoraベースの包括的なサブスクリプションプラットフォームが登場する予定です。また、Cambium Networks社は、ハードウェアの販売が不要となる「サービスとしてのネットワーク(NaaS)」プロダクトの販売も視野に入れています。このようにして、サービス企業への移行を進める同社は、業績が右肩上がりで向上しています。