朝日新聞社

ケーススタディ

課金管理の効率化とアジリティ向上を目指し、Zuoraプラットフォーム活用でメディアのデジタル収益化を加速

会社:

朝日新聞社

業界:

メディア・出版

顧客

朝日新聞社は、メディア企業として全国紙を発行する新聞社。紙媒体とデジタルのニュースサイトを提供している。

挑戦

2011年からリリースしている朝日新聞デジタルを自社開発で運営し続けていく中でモノリシックなシステムとなってきており、価格改定や新プランのリリースコストが増大。
アジリティの高い基盤の構築を目指した。

解決策

課金請求の管理機能を従来の自社開発からZuoraプラットフォームへ移植。Zuoraの統合管理により、価格改定や新プランのリリースコストを軽減しアジリティの高い基盤の運用を可能とする。

メリット

Zuoraプラットフォームを活用することで、課金請求部分へのエンジニアリソースの負荷を下げ、コアなサービス部分の開発に割り当てが可能になり開発効率の向上。柔軟なプライシング戦略、キャンペーンの実施による新規顧客の獲得を促進。

「メディアのデジタル化において、どう収益化していくか?に注力していく必要があり、トータルで課題が解決できるシステムの期待としてZuoraの導入を検討しました。業界的にも紙からデジタル化への収益化は模索している段階であり、これを確立していくことがメディア業界の存続の鍵になると考えています。」

株式会社 朝日新聞社
代表取締役社長
角田 克氏

メディアのデジタル化における収益化

メディア業界での確固たる地位を確立してきた朝日新聞社。昨今のデジタル化の流れについて代表取締役社長の角田 克氏は次のように話す。

「朝日新聞はメディア企業として成長してきました。昨今のネット社会において、ここ20年の間で紙媒体中心の売上は成長の鈍化がみられてきました。よってデジタルに重きを置く必要があると経営判断してきました。社内の体制含めてデジタル化を進めてきました。」
(角田氏)

日本の新聞業界としてはいち早く1995年にデジタル化し、2011年に朝日新聞デジタルを始めました。米国では提携しているニューヨーク・タイムズ社がサブスクリプションサービスを開始。収益化を模索していく中でZuoraの導入検討があった。

「デジタル化において、どう収益化していくか?に注力していく必要があり、トータルで課題が解決できるシステムの期待としてZuoraの導入を検討しました。

業界的にも紙からデジタル化への収益化は模索している段階であり、これを確立していくことがメディア業界の存続の鍵になると考えています。」
(角田氏)

 

継続して繰り返されてきた収益化の歴史とシステム課題

これまでのサービス展開の歴史について、執行役員 高野 健一氏は次のように話す。

「朝日新聞デジタルを展開していくにあたり苦労を重ねてきました。完全デジタル化されたコンテンツ、紙面ビューアーとしてコンテンツを提供しています。

値決めは苦労したポイントであり、既存ビジネスとの兼ね合いにより紙の新聞から大幅に価格を下げることはできないという背景がありました。

安価なプランは機能を絞って提供し、市場調査によって上位プランを段階的にリリースしていったことによって収益化してきました。また、紙面をとっている方にはアドオンしてデジタルとセットで購入いただけるようなプランも用意しています。」
(高野氏)

また、プランの継続リリースを自社システムで開発していく中で、追加施策を実施する際の影響範囲の特定、および改修にかかるコストが年を追うごとに増大していったと話す。

「このような様々なプランの提供を自社システムで提供してきましたが、長期で開発を重ねた結果モノリシックなシステムになってしまい、変更を加えるにも影響範囲が広く開発工数が多大になっていました。

こういったシステム面の課題は顕在化していたものの事業展開を止めて、基盤の効率化にリソースをかける判断をなかなかできていませんでした。

そういった中で、マイクロシステム化の構想があり、サブスクリプション管理部分にZuora導入して、柔軟性の高い基盤構築を行っていくという決断をしました。」
(高野氏)

 

Zuoraへの期待効果

最後に高野氏は朝日新聞社がZuoraに期待していることを述べた。

  • 様々なプラン展開(バンドル、ディスカウント等)を迅速にリリースしていくこと
  • 自社開発と比較して課金まわりの開発コストの大幅削減を実現すること
  • 経理業務の効率化、負荷軽減を達成すること

 

朝日新聞社は伝統的な企業でありながらデジタル戦略、およびエンジニアリングを強化し、サブスクリプションビジネスをさらに発展させていくことを目指している。

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