自動化データパイプライン:主な利点と推奨事項

データエンジニアが行うべき業務の中で、データサイロを回避するためにカスタムデータパイプラインを構築することが主な業務であるべきではありません。しかし、すでに多忙を極めている多くのデータエンジニアリングチームにとって、それが現実となっています。Wakefield Researchによる「データマネジメントの現状レポート」によれば、平均的なデータエンジニアは業務時間のほぼ半分をデータパイプラインの構築と管理に費やしています。企業は平均して年間52万ドルもの人件費を、データエンジニアリングの専門家に本来のスキルの一部でしかない作業に支払っており、その時間は本来、データを有益なクエリへと変換するなど、より価値の高い業務に充てられるはずです。

そのため、多くの企業が可能な限り自動化されたデータパイプラインの導入を検討しており、これによりデータエンジニアやデータアナリスト、複数のデータソースを扱う従業員全体に大きなメリットがもたらされています。

では、具体的にどのようなメリットがあるのでしょうか。以下について解説します。

  • データパイプラインの自動化を活用する5つの主な利点
  • 自動化されたデータパイプラインが必要なチームの兆候
  • チームのニーズに合った最適なパイプラインの選び方

自動化データパイプラインの5つのメリット

#1 データエンジニア:ゼロからの統合構築ではなく、本質的な業務に集中
既製の自動化パイプラインがなければ、データエンジニアはAPIコールの作成・保守や、データウェアハウスやデータレイクへのデータ投入のためのスキーマ更新など、時間のかかる作業の主担当となります。

自動化データパイプラインソリューションを導入すれば、データは自動的に抽出・変換・格納されます。データはウェアハウスに入る際にクレンジング・重複排除され、データモデルの変化に応じてスキーマも自動更新されるため、データエンジニアは信頼性の高い統合の維持から、より良いクエリ作成やステークホルダーへのインサイト提供に注力できます。

#2 サイロ化されていない形でデータを可視化・分析
データサイロがあると、全体像を把握することが困難になります。データが部門やシステムごとに分散していると、関連データを一元的に見ることで得られる洞察が失われ、顧客満足度やアップセル機会、チャーンリスクの傾向を把握するチャンスを逃すことにもつながります。

自動化データパイプラインは、異なるソースのデータを簡単に一元化できるため、これらの課題を解決します。一箇所で関連データをクエリできるため、データエンジニアはパターンや相関関係を見つけやすくなり、ステークホルダーが理解しやすいレポート作成により多くの時間を割くことができます。

#3 リアルタイム指標で迅速な意思決定を実現
重要なデータはどこにありますか?ウェブサイトのトラフィック情報、プロダクト利用状況、四半期の業績予測に関わる財務データなど、迅速にアクセスできることはタイムリーな意思決定に不可欠です。

例えば、データを活用して「いつ」「どの顧客が」チャーンしやすいかを把握することで、カスタマーサクセスチームは早期に対策を講じ、顧客満足度の維持・向上に努めることができます。

現在のツールで、これらのデータを一元化するのにどれだけ時間がかかるでしょうか?いくつのレポートを作成する必要があるでしょうか?高速パイプラインでデータをストリーミングする中央ウェアハウスを活用すれば、経営ダッシュボードの更新も数分で完了し、従来の数時間・数日・数週間が大幅に短縮されます。

#4 ステークホルダー重視のカスタマージャーニーダッシュボードを構築
データパイプラインは、データ可視化ツールへのデータ供給の基盤となります。可視化がなければ、データは意味を持たず、活用も困難です。

自動化データパイプラインを活用して、統合データをカスタマージャーニーの可視化に落とし込むことで、顧客の声をより深く理解し、サービス改善に役立てることができます。カスタマージャーニーダッシュボードは、ステークホルダーに「現状」を明確に伝え、ビジネス成果向上のための改善ポイントを示す有効な手段です。

#5 行動インサイトに基づき顧客関係を継続的に強化
すべての顧客データが一元管理されていれば、チャネルを横断した顧客行動やインタラクションを追跡できます。これにより、エンドツーエンドのカスタマージャーニーを把握し、顧客ニーズや新たな価値提供の機会を的確に捉えることが可能となります。

自動化データパイプラインを使えば、カスタマージャーニー全体での変化の影響を、問題が深刻化する前に即座に把握できます。例えば、顧客の利用製品が変わったことでサポートチケットが急増した場合、NPS(ネットプロモータースコア)が低下する前に対策を講じることができます。

さらに一歩進めて、複数の顧客が課題を抱えている場合には「カスタマーヘルスプログラム」を導入し、新プログラム参加者の機能利用状況をリアルタイムで追跡。どの顧客が今後より多く投資する可能性が高いか、逆にチャーンリスクが高いかを早期に把握できます。

自動化データパイプライン導入が遅れているサイン

貴社のチームはすでに自動化データパイプラインを必要としている可能性が高いです。では、どのように判断すればよいのでしょうか。以下は、データエンジニアリングチームがデータパイプラインの自動化によって恩恵を受けることができる典型的なシナリオです。
    • 現在の統合で信頼性の低いデータが発生する
      データ統合は複雑なため、時に信頼性の低いデータが生成されることがあります。Wakefield Researchの調査によると、データエンジニアおよびアナリストの71%が、こうした制約により自社が古い、もしくはエラーを含むデータで意思決定を行った経験があると回答しています。その意思決定が「会社の命運を賭けた」ものであった場合、従業員の雇用にも関わるため非常にリスクが高いと言えます。データ品質を常に確認し、手作業でエラー修正を行っているのであれば、自動化データパイプラインの導入で大幅な負担軽減が期待できます。
    • データ統合がすぐに陳腐化する
      APIの変更や新たなデータソースの追加により、統合やスキーマがすぐに時代遅れになることがあります。前述の調査で、同じく80%のデータエンジニアが、すでに導入済みのデータパイプラインの再構築にさらに多くの時間を費やしていると回答しています。チームが手作業でパイプラインを頻繁に更新しなければならない状況であれば、変化に柔軟に対応できる自動化の導入を検討すべきタイミングです。

 

  • データを活用して時間に敏感なビジネス意思決定を行っている
    同じ調査によると、カスタム統合を利用しているデータエンジニアの76%が、収益に影響する意思決定のためのデータ準備に最大1週間かかると回答しています(売上500億円超の企業でも同様)。タイムリーなビジネス判断にデータを活用している場合、レポート作成依頼に対応する人員確保以前に、そもそも時間が足りません。データの正確性や信頼性を損なうことなく、迅速にレポート用データを準備できる自動化が不可欠です。

最適なデータパイプライン自動化ツールの選び方

チームに最適なデータパイプライン自動化ツールを見つけるためのポイントをご紹介します。

データエンジニアリングチーム固有の要件に注目

データパイプラインは、その複雑さや機能、データエンジニアの関与度合いによって大きく異なります。選定時は、チームの具体的なニーズや経験に合わせて検討しましょう。例えば、以下の点を考慮してください。

  • セットアップや運用が簡単なものが必要か?
  • ノーコード型のパイプラインが適しているか、それともコード追加が可能な柔軟性が必要か?
  • データの更新頻度はどの程度求められるか?
LosAngeles-Streetview

その他の技術的・機能的要件をリストアップ

次に、データパイプラインに求めるその他の要件をリスト化しましょう。検討すべき主なポイントは以下の通りです。

  • 使いやすさ:セットアップや運用が容易であること。すぐに利用開始できるよう、分かりやすくアクセスしやすいドキュメントが備わっていることも重要です。
  • 対応データソース:必要なデータソースに対応しているか(例:CSV、JSON、XMLなどのデータ形式)。
  • 対応データ保存先:データウェアハウス、データレイク、クラウドストレージなど、必要なデータ保存先に対応しているか。
  • 互換性:既存のソフトウェアやシステムとスムーズに連携できるか。

自社・業界特有の要件を明確にする

自社や業界特有の要件があるかどうかも確認しましょう。例えば、HIPAAやPCIなどのコンプライアンス要件が必要かどうか。

サブスクリプション型ビジネスを展開している場合は、特定の指標を算出できる機能が求められるでしょう。選定するデータパイプラインが、チャーンレート、顧客生涯価値(LTV)、MRRやARRといった主要指標を算出できるかも重要なポイントです。

要件を満たすソフトウェアのデモを予約する

データパイプラインソフトウェアを決定する前に、有力候補のデモを予約しましょう。各ソフトウェアの実際の動作を確認し、自社のニーズに最適なものを選定するための重要な機会となります。

Zuora Secure Data Share for Snowflakeによるデータパイプライン自動化

最近、ZuoraはデータクラウドプラットフォームであるSnowflakeと提携し、Zuora Secure Data Share for Snowflakeをリリースしました。サブスクリプションエコノミーにおける企業であれば、他システムのデータと重要な財務データを統合するために最適なデータパイプライン自動化ツールとなるでしょう。

Zuora Secure Data Share for Snowflakeは、データエンジニアリングチームによるセットアップや保守が一切不要な、ゼロエフォート・ノーコード型のデータパイプラインソリューションです。この自動化パイプラインにより、エンジニアはデータアクセスのためのコールやスキーマの作成・保守ではなく、分析クエリの作成に集中できるようになります。

このソリューションを利用すれば、Snowflakeとのプロダクト化されたコネクタや、データエンジニアやデータ利用者がすでに使い慣れている世界水準のBIツールを活用し、追加の統合作業なしでMRR・ARR・チャーンなどの高度な財務レポートや分析・ダッシュボードを作成できます。

Zuora Secure Data Share for Snowflakeは、データエンジニアリングチームにほぼリアルタイムの変更駆動型データストリームを提供します。平均遅延は10分未満で、レポートの更新を数時間も待つ必要がなくなり、重要な会議のためにエンジニアに手動更新を依頼する必要もありません。

Zuoraのコーポレートデータ戦略責任者であるKarl Goldsteinは、Zuora Secure Data Share for Snowflakeと同等のリアルタイムデータパイプラインを自社構築・運用するには、データエンジニア2名の専任体制が必要になると試算しています。自力で構築する場合、かなりの投資が必要となります。

まとめ

自動化データパイプラインを導入することで、データエンジニアは本来価値の高い業務に集中でき、カスタム統合による非効率や誤った意思決定、機会損失を防ぐことが可能となります。

サブスクリプション型企業のデータエンジニアリングチームを支援するために設計されたデータパイプラインをお探しの場合は、Zuora Secure Data Share for Snowflakeをご検討ください。

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